写真の学校「はじめてのフォトレッスン」の受講内容レポート。

写真の学校(東京写真学園)に半年間通ってみました。」の続き。
 

★はじめてのフォトレッスンは、プロを目指す人を含む最初の一歩でした

私が最初に受講したはじめてのフォトレッスンというクラスはホームページ上で見ると「カメラをこれから買う方でも大丈夫!」的なイメージで誘いこんでいるにもかかわらず、実際に行ってみたらばこれが結構本格的で、校風として「やる気さえあれば最終的にプロを目指せる、段階別のカリキュラム」という基本軸が設定されていました。

そのため、まず最初に「この教室ではフルオート禁止」と言い渡されます。「とりあえずピントを合わせてシャッターを押してみましょう♪」なんて甘っちょろい事はありませんでした。
 

そして、初心者向けのクラスは基礎的な機能や技法を解説しながらも、

「しかし、プロの場合はこれより更に○○な技術が必要になります。」
「これの詳細はプロコースで勉強します。」

といった感じで、たとえ初心者が相手でも、目標地点が常に「プロを目指す」という軸で話が進んでいく事に驚きました。しかも、担当が厳しい傾向の先生だと割と容赦なくて、

「はじめてクラスなら許されるけど、これがプロコースだったら帰れって言っちゃう」
「プロはこういう時に○○するのが当たり前、他は話にならない。」

とバッサリ宣言してくるので、最初は「ヒイィィ・・・ヽ(^o^;)ノ」と縮み上がっていました・・・。

そのため、初心者クラスで8割の話は知っている基礎知識の復習でも、2割にプロならではの重要ポイントやコツが詰まっていて、自分が過去に失敗してきた数々の原因を実感させられる話ばかりでした。初心者はまず大筋の機能を追って、初中級者はその精度を上げていく感じ。

また、今まで恥ずかしくて周囲には聞けなかった馬鹿みたいな質問を「初心者の免罪符」で聞き放題になるため、今までわからなかった事をこの機会にこまごまと聞きまくってスッキリすることができました。

 
払った学費を回収するためには、バンバン質問したほうが得ですし!!!!www
 

申し込みをする段階では「とりあえず、知らない話が出るかもしれないから初心者クラスも一応出ておくか~」なんて軽い気持ちでいましたが、結果的にそれは大間違いでした。これぞ自分にとって必要だった情報がてんこ盛り・・・。

そして他のクラスメートも軽い気持ちで受講しはじめた人が大半だったのですが、その中でも妊婦さんが同じクラスにいて、彼女の場合は


「生まれてくる赤ちゃんを可愛く撮りたくて、カメラもこれから買いたいのですが教えていただけますか?(^o^)/」


と、事前知識がほぼ皆無のスタートでした。

・・・これは大変です!(笑)


まだカメラも買っていないのに、授業が始まるやいなや初回から絞りとシャッタースピードの話が始まるため、初回はもうちんぷんかんぷんです。その後「オート禁止、マニュアルモード」「ハウススタジオでストロボを焚いてプロのモデルを撮影する」「野外で度胸を試される」など、自分には全く必要のない領域で地獄を見るというミスマッチが起きていました・・・。


「もう!これのどこが初めてなの!!」とスタジオ帰りに軽くキレている光景に、激しく同情してしまいました・・・。


あまり本格派は望んでおらず、楽しく可愛い写真が撮りたい人は、もしかしたらジャンル的にはカメラ日和の教室などゆるふわ系の講座へ行ったほうが目的には合っているかもしれません・・・。

ちなみに、初心者向けのクラスでもちゃんと事務所に所属しているモデルさんが3人来てくれます。


(↑初めてのスタジオで失敗だらけ。)

でも雰囲気と制限時間に押されてたくさん失敗しました。特に最初の一人目で厳しい先生に「マニュアルモード、F5.6、シャッタースピードは自分で考えろハイはじめ。」と放り出されて壊滅的に失敗しました・・・。必ずRAWで押さえておく重要性をここで認識。もちろんみんな初めてなので、みんな何かしら失敗しますwww

翌週プリントを教室に持参して講評があり、反省点&改善点の洗い出しで次につながっていく感じです。


・ はじめてクラスは毎週の課題が結構しんどい

はじめてクラスは毎週講義内容に沿った内容で宿題が出て、プリントして全員の前で発表しなければならず、これがかなりのプレッシャーでした。

課題自体の条件は毎回とてもシンプルな話なのですが、同じテーマで他の人が上手いと並べた時に恥をかくし、先生にダメ出しされるのは怖いし・・・ヘタレの自分は精神的にしんどくて毎週心の中ではズタボロになっていました。

例えば、粛々と絞り値を一段づつスライドしてみて理想値の感覚を掴むといった感じです。この場合、先生は「絞りの値を変えた作例を1本分(=36枚)」と言っていました。実際にその36枚をどうするかは各自の判断といった感じです。

この日はA4に9枚配置のものを4種類作って持って行きました。


(↑ フィギュアは良く絞ってディテールまでしっかり見せたほうが良いねという結果に。)

同じように、シャッタースピードを変えて並べて理想値を見てみる、露出を変えて適正値を見る・・・と一通りこなしていきます。

実際に並べてみると数値ごとの違いがよくわかり、「なんとなくで数字を決めてしまわない、根拠をもって自分で的確な表現を導き出せるようにする」という修行なのではないかと思いました。とりあえず自分はすぐボケに逃げてしまう癖を直さなければだめだと自覚。

これが、やっつけで撮って出すと結構はずかしいわけです・・・。

で、ズタボロになりながら必死で作成した課題をみんなの前で見せて「あ、はい、これは特に問題ないですね。良いですね。」の一言で終わった時の拍子抜け感もまた、すごいです(苦笑)

 
そして毎週レッスン後にヘトヘトになりながら、友人のはじける笑顔みたさに彼女が働くスタバの店舗へ足しげく通ってしまったという・・・。 λ.......... トボトボ
 
春先に、やたらと「スタバなう」していたのはそのせいです。全部木曜日ww


ただし、プロに直接プリントを見てもらうのは本当にありがたくて、自分でも気付かなかった悪い癖や作風の傾向などをズバズバと言い当てられ、取り組むべき方向性や買い足す機材の方向性などを総合的に考える良いきっかけになりました。

私の場合、その道のプロに指導してもらった事はたいてい的確ですし「ぐぅの音も出ない」といった感じで素直に納得できる事が多いのですが、例えばこれが「自分が上手いと思ってる普通のアマチュア」にああだこうだ言われると「グーで殴りたくなる」というどうしようもない違いが自分の中にありますwww

もしかしたらどちらの人からも同じ事を言われるのかもしれませんが、精神面で心の平和と人間関係の維持費として、お金を払う意義があると強く感じられましたww


・はじめてクラスの目標着地点について

はじめてクラスの課題は終盤に「自信作をセレクトしてアサヒカメラの月例コンテストに応募してみる」「グループでテーマを決めて写真展を開いてみる」というのが成果としての着地点となっていました。

コンテストの件は応募用紙の書き方&送り方をレクチャーしてもらえるので、別の写真コンテストに応募するための要領が掴めます。写真展は特別にギャラリーを借りるわけではなく、写真の学校の廊下に三ヶ月間掲示される形なのでギャラリーを借りる前段階の練習といった感じです。

掲示する写真は、ブロガー友達のゆみちゃんとめぐたんに頼んでお花見のついでに撮影させてもらいました。

ただし既に花が半分ぐらい散っていたのが心残り&EF50mmF1.8のぼけ方が汚いと実感して、この翌週にEF50mmF1.4へ買い替えるきっかけになりました。

ちなみに、同じはじめてクラスで毎週「お!」と思う写真を持ってくる21歳の女の子がいて、次のクラスはプロコース(4月開校で1年間)へと進んで行きました。プロコースに行くと一部学費の免除があるので、前段階で基礎を押さえておく人&下見の人も来るみたいです。


・はじめてクラスのカメラに関して

通い始めた当初、初心者向けクラスという事もありずっとブログ用に愛用していたEOS Kiss Digital X3を持参していました。

同じ曜日&同じクラス内でキスデジを使っていたのは私(X3)とプロコースへ進んだ子(X2)の二人で、お互いボロボロで数年使った痕跡がありました(笑)他のクラスメートは中級APS-C機が多く、会社員が多いクラスは5D2を持ってる人も結構いました。一応ミラーレスでも受講OKでしたが、授業の内容に機能がついていけない事が多く、あまり推奨はされていませんでした。

そして授業が進んでいくにつれ、先生が指定する設定の幅がキスデジでも対応できない事があり、二人で絶望して、徐々に細かい仕様が授業内で不便と感じるようになりました。そのため授業の終盤は家にあった5D無印に変更、もう一人の子はプロコースで中古の5D2に買い替えるという結果になりました。

以前から自分の中で「理由なくカメラをクラスアップして、根拠なく上手くなった気分になるのは危険だ」と自分に言い聞かせてきましたが、教室に通った結果「キスデジでは具体的な機能が足りなくなってしまったため、上位機種を使用する。」という、ちゃんとした理由でクラスアップに踏み切る事が出来ました。

そして「自分ごときがフルサイズを持つのは、うぬぼれではないか?」というモヤモヤが消えた結果、おそるおそる5Dを持参してみたところ先生に「今後はそっちを使って慣れていったほうが良いでしょうね」「前のはもう辞めたほうがいいでしょうね」と言われ、重たいボディに苦戦しながらも、もうちょっと頑張ってみようと思う心強い味方となりました。

しかし5D無印も2005年のカメラなのでデジカメとしてはかなり古く、更に授業が進んで次のレベルアップクラスでフルサイズを使い慣れてくると、あまりにも型落ちの自分は時代遅れな不満が噴出。カリキュラムが終わるころには5D3に買い替えたいと再び涙目になるエンドレスが待っているのでした・・・。でも高額なので、もうちょっと頑張って働かないと無理です。
 
というわけで、引き続き次のクラスのレポートに続きます。今度は周辺のセッティングが増えます。

【写真の学校(東京写真学園)に通ってみたレポート】

その1 写真の学校(東京写真学園)に半年間通ってみました。
その2 写真の学校「はじめてのフォトレッスン」の受講内容レポート。←イマココ
その3 写真の学校「レベルアップフォトレッスン」の受講内容レポート

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このページは、nksmが2012年7月27日 16:26に書いたブログ記事です。

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