★ カワイイ大使:ファッションのカリスマ3人 外務省が任命 - 毎日jp(毎日新聞)
これ、先日のNHK「東京カワイイTV」で外務省のお役人さんが"カワイイ"の調査をしている映像が流れていましたね。外務省といえばコスプレサミットもサポートしているので、アニメ・マンガの次にファッション文化を発信するのは自然な流れなのではないかと個人的には思います。
もはや世界共通語になっている「Kawaii」を元祖日本が放っておくわけがない!
東京カワイイTVはオタクの自分にとって苦手分野であるファッションの話題をわかりやすく解説してくれる番組なので、毎週レコーダーに録画して見ている番組の一つです。
さすがに少しだけ「流行→取材→放送」までの間でトレンドの時差が出ているのはNHKっぽくてご愛敬という感じですが、その分よく調査して丁寧に作ってあるので過去の取材リストを見ればその内容の充実ぶりは理解できるのではないかと思います!
そしてこの番組を見ていると、日本に来ている外国人は浅草などの「古典的な日本文化」や、秋葉原などの「オタク文化・ハイテク文化」だけでなく、原宿に「日本式ポップカルチャー」「ファッション」を見に来ている人が増えているという事が実感できます。
つまり、日本の新たな観光資源はアキバだけじゃない!!!という事。
そして日本のファッションは既に日本人だけの物ではないという事。
ロリータ・ビジュアル系・サイバー・古着・女子高生スタイルなどは、日本独特のブッ飛んだファッションで相当個性的なものらしく、ここ数年、海外でも一部でジワジワと注目されてきているようです。
そのため、2/25放送のカワイイTVではパリコレで東京のストリートスタイルにインスパイアされたシリーズが続々登場しているという情報を紹介していました。日本のファッションが少しずつ世界に影響を与え始めているという、驚きの事実!
オタクなのでファッション業界の詳しいことはわかりませんが、もうトレンドが一周しちゃって極東まで辿り着いちゃったんでしょうか??よくわかりませんが。
また、私はオタク・イン・USAに出てくるような「海外のオタク事情」が以前から好きで、海外の日本文化が特集されるときは可能な限りチェックしているのですが、海外のマンガショップが紹介される度にかなりの確率で日本ではマイナーな"とある日本のファッション誌"が写っている事にいつも驚きと疑問を抱いていました。
・・・KERA(ケラ)が必ず出てくるんです。
あの原宿でブッ飛んだ格好をしている人をひたすら写真に撮って集めているあの雑誌です。(私も資料で数冊持っていますが、かなり濃いです。)
そんな海外のオタクガールはあのケラに出てくるような原宿スタイルの洋服が大好きらしい?もはや「オタク+洋服=コスプレ」という考えは頭が固すぎるようで、既に彼女達はアニメ・マンガの領域を超えて日本のファッションまで取り入れているらしいのです。
そのため、先日もAnimeEXPOで検索をしていた時にKERAとマルイの共同ブースで実施したファッションスナップのページを発見し、その浸透率の高さに驚いてこのジャンルの重要性を知りました。
★ in Anime ExpoR 2008 - Live J (MARUIONE.JP)
このアメリカンオタクガール達の私服・・・まるで原宿ではありませんか・・・?
ちなみに右上の国旗アイコンで英語とフランス語に切り替えができます。このサイトは他にもロリ服の着こなし講座などコンテンツが充実しているので、入門者でも楽しめる内容になっています。
そして日本のファッションは「オタクガールが原宿系ファッションにハマっている」というレベルに留まらず、中国などアジア圏に至っては、どうやら日本のCanCam系のようなファッションが大人気のようです。既にエビちゃんも人気爆発しているらしいですし、以前ハニーズが中国に進出して絶好調というニュースも目にしたほどなので、やはり需要は結構あるようです。
そのためマルイの海外向け通販では先ほどの英語&フランス語に加えて中国語や韓国語にも対応し、カテゴリ別に「神戸コレクション」「香里奈」など原宿系以外の洋服もイロイロ取り扱っていました。
★ MARUI web channel International -Fashion direct from Tokyo- formerly MARUIONE.JP
右上のプルダウンで通貨も変更できる親切設計になっています。それだけ需要があるわけですね。
それらをイロイロと見ていくと、実はアニメやマンガなどの「オタク向けビジネス」だけでなく、オタクの天敵である「スウィーツ(笑)」向けのビジネスも気づかぬうちに重要な輸出資源になっているという事がわかります。
やっぱり「スウィーツ(笑)」層はあなどれません。
その後、ちょうどタイミング良くカワイイTVの日本在住の外国人特集で、日本の専門学校(文化服装学院)に留学してロリ服を着て通っているという女の子や、CanCam系ファッションにハマっている女の子などが何人か出演していて、北欧系の子が「日本では大人向けのサイズで超可愛い物がたくさん手にはいるから最高」といった話をしていました。
自分の国では"ピンクでハートモチーフ"なんてのは全部子供向けで、大人向けのそういったデザインの物は手に入らないんだとか。要するに「日本的カワイイ」の違いはそこだったんですね。
言われてみれば「ZARA」や「H&M」ではピンクでハートでフリフリキラキラな甘口系はまず見かけません・・・全体的に辛口系が中心です。しかしそんなの今まで気にしたことがありませんでした。あまりに当たり前すぎて、日本人の私にはわからない感覚だったようです。
そこで、最初の「カワイイ大使」の話に戻ります。
実はこのニュースをmixiで最初に見かけたのですが、「外務省何やってるの?」「バカじゃない?」「恥さらし」などという否定的な意見があまりにも多く、なんだか腹が立ったのでブログに書くことにしました。
それは世界にどのような人達がいるのか状況を知った上で発言しているの?と。あなたはその「恥」である日本の服を身にまとって暮らしているの?と。無性に腹が立ちました。
ニュースを見ると、「カワイイ大使」の活動は「バンコクで3月開催の「ジャパンフェスタ」や7月にパリで開く「ジャパンエキスポ」などでの講演やイベントへの参加を予定している。」とあります。
このジャパンエキスポがいかに大イベントであるかという事を知っていれば「是非行くべき!」と思うような気がするんですけどね・・・。
なにしろこの「ジャパンエキスポ」はアニメ・コミックはもちろんのこと日本文化を総合的に紹介するイベントで昨年はラフォーレ原宿のファッションショーを行っていますし、毎年おなじみコスプレサミットのフランス代表もこのイベントで決まるので、服飾に興味のある層は必ず来るはずです。
ハイテク商品や自動車の輸出は当たり前、そしてアニメやコミック、コスプレまでサポートするところまでは認識されて、最近ではJ-POPのファンが海外に多くいることも認識されてきたわけですから、次は日本独特のファッションを売っていくのは悪いことではない気がします。
海外でユニクロや無印が人気になっているのなら、他のブランドだって伸びる可能性はあるかもしれません・・・日本人がわざわざ海外へブランドバッグを買いに行くように、海外の女の子が日本に来てラフォーレ原宿やマルイワンのリアル店舗へ買い物をしに来ることだっておかしくないと思うわけです。
実際パリに進出しているロリ服ブランドもあるので、場合によってはマルイワンがパリに建つ可能性だってあります。
私はアパレル業界で働いたことはないので詳しいことはわかりませんが、少なくとも個人的な体験としてメイド喫茶の文化がまさかここまで広く根付く物だと思わず「世の中はどうなるかわからない」と思っている人間なので、「無意味」「恥」などと言わず、これらファッションの文化だってPRのやり方次第ではもっと大きく広まる可能性を持っているのではないか、とちょっとした期待を持っています。
ただし、お役人の下手なセンスで大失敗する事だけはやめていただきたい・・・心配です(><)
日本人の感覚で価値観を押しつけるのではなく、海外の人達がどんな「カワイイ」を求めているのかうまくキャッチできれば結構良い感じになるのではないかと思うので、そういった方向であれば個人的に応援したいと思っています。
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たぶんいくつかの場所で勘違いなどあるかもしれません。詳しい方、補足&訂正をお願いします。
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