本来、アイドルに言論の自由など無い。(7月12日)の関連エントリ。
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★ 中谷美紀インド1人旅エッセー発表
http://www.nikkansports.com/entertainment/p-et-tp0-20060731-68594.html
> 女優観を一変させるほど心身両面で過酷な現場だったという。
> アイデンティティーを回復しなければ先に進めないと考え、1人旅を決断。
これほどキャリアのある女優さんがほとんど鬱に近い状態まで追い込まれてしまうなんて、
嫌われ松子の現場、そんなに最悪だったのでしょうか・・・映画は経験がないので現場のルール・実情はよくわかりませんが、自分がいままで見てきた現場を思い出し、いろいろ想像してしまいます。
中谷美紀さんという女優さんを思い浮かべた時に、単純に撮影スケジュールがキツイだけで弱音を吐くような人ではなさそうな気がするので、よほど周囲からの押さえつけがひどかったか(何でも強要されたとか)、監督・出演者その他の人間関係が最悪だったか、女優にとして屈辱的な出来事が多かったとか、そういう感じの事をいろいろ想像してしまいます・・・・。
ここまで追い詰められるという事は、最悪全部だったんじゃないかとさえ思ってしまいます(><)
ああ、まぁ仮に鬱状態だったのが本の売り文句じゃなかったとしたら、の話ですが・・・(汗)
私のような下っ端が有名な女優さんと一緒に仕事をすると、いつも現場で感じるのが「美しいなあ」と思うと同時に、「現場で人間が別格視されるのはVIPというよりも孤独だ・・・」と思うことです。
「私はあんた達とは違うVIPなのよ!」と思う女優さんであればそれで構わないと思いますが、そうでない女優さんからすれば、常に腫れ物に触れるような扱い、スタッフ全員が緊張して凍りつくような空気(スタッフが失礼な事をしてはいけない)、自分だけ普通の人間と違う扱いは“孤独”の一言に尽きます。
そのため、専属のメイクさんやスタイリストさんが近くに来ると、気の知れた人と会話ができて少し和んでいるような空気を感じますし、同じ立場の芸能人どうしだと割と気負いしなくて済むような感じがしました。
・・・話は最初の「インド本」に戻りまして。
インドで次々遭遇する壮絶なハプニングを聞いて、普通の女の子であっても信じられない話、さらにはあんな美女が一人で乗り込むなんて本当に大丈夫なの??と、こっちまで不安になってしまいますが、「一人の人間として、自分が選んだ道を自分で歩く事ができる幸せ」を感じました。
有名人だからと気を使われたり、ああしろこうしろと強要されたり、何かに失敗しても笑って過ごすことができたり。私が現場で見かける孤独な女優さんとは正反対の生き方です。
以前、「アイドルに言論の自由はない」というエントリを書きましたが、女優という仕事にもアイデンティティは無いですねぇ・・・。
監督の脳内にあるイメージを映像に掘り起こすためのパーツとして使用され、元の自分がどんな人間であろうとも設定された役になりきる事がまず役者の仕事です。
そして、そこに監督と折り合いを付けてオリジナリティというエッセンスを足す“さじ加減”がプロの仕事とも思えます。(そこに役者自身の味わいが生まれる)
役者にとって、これ↑をさせてくれる監督が最もつきあいやすい監督だと思います。
自分の表現を買ってくれて、評価してくれる監督は役者冥利に尽きますから、自然と役者の演技にも力が入りますし、現場の空気が良くなれば良い作品につながる可能性も大きくなります。
しかし監督が自分のビジョンに頑固だったり馬が合わなかったりすると激しいフラストレーションが起こり、そこで泣く泣く自分を殺し、これも仕事だからと要求を呑むしかなくなってしまう・・・残念ながらそれもまたプロの仕事。
そうなると流れ作業的な仕事で徐々にテンションが落ち、現場の空気が悪くなると悪循環・・・。
これは性格上の向き・不向きなのでうまく立ち回れる人もいますが、すべて人間のやることですから・・・。
CMなんかだと単発なのでムカついても一日ガマンすれば済みますが、長期にわたってチームを組む映画なんかの仕事は一度悪いほうに走り出すとなんだか大変そうです・・・。
そのかわり、映画は完成した時の達成感や喜びはひとしお、という感じでしょうね。
仕事関係ではなく、単純に有名人としてウンザリになってしまうケースも昔から多いわけで、
最近だとダヴィンチ・コードで世界的に注目を集めたオドレイ・トゥトゥ(代表作:アメリ)が雑誌「グラッツィア」で引退について発言したりしています。
30歳で女優引退したいオドレイ
http://www.excite.co.jp/cinema/news/details?id=3338
ホント、有名になるって・・・なった後が大変ですね。(汗)
一見華やかなように見えて、実際は苦労も多い芸能界。
中谷さんは一度は「もう何もしたくない」「何もできない」というどん底の精神状態から、インドに行くことでそのストレスをうまく消化し、さらに新しい糧として何かを掴んできたのだとしたら、それはとても素晴らしい事ですよね。
たぶんモトモトの素質的には強い人なんだろうなぁ。
小心者なので「私も単身インドに乗り込むぞ・・・!」とはさすがに思えませんが(笑)、
ちょっと本を買って読んでみようかな、なんて思いました。
ええはなしやな・・・
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